IT・システム判例メモ

弁護士 伊藤雅浩が,システム開発,ソフトウェア,ネットなどのIT紛争に関する裁判例を紹介します。

マイグレーションの失敗 東京地判平28.10.31(平23ワ10498)

複数の個別契約を順次締結しながら進められたAS/400からのマイグレーションプロジェクトが頓挫した場合におけるベンダの責任の範囲が争われた事例。
※なお,本件は控訴審判決(東京高判平29.12.13)も出ている*1。なお,原判決には更正決定も出ており,主文が変更されていると思われるが,その具体的内容は不明。

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ユーザの協力義務違反 札幌高判平29.8.31(平28ネ189)

システム開発頓挫の責任が,仕様凍結の合意後も大量の追加仕様を要求し続けたなど,ユーザにある一方で,ベンダは,リスクの説明をするなど,PM義務の履行をしていたとされた事例。旭川地判平28.3.29(http://d.hatena.ne.jp/redips+law/20161103/1478099168)の控訴審判決。

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カスタマイズ範囲の画定と検収協力義務 東京高判平27.6.11(平26ネ6015)

パッケージベースの開発において,カスタマイズの範囲が争われるとともに,検収手続が完了していないながらもシステムの完成が認められた事例。

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システムの開発対象と完成 東京地判平26.9.10(平22ワ46537他)

開発が完了したというためにはシステムが支障なく動作し,十分な性能を有するものである必要があるとしつつ,ドキュメント等が不十分でそれが認定できないとした事例。

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システムの完成と追加作業報酬請求 大阪高判平27.1.28(平26ネ593他)

確定した仕様どおりに開発されているか否かをもってシステムの完成は判断されるとし,ユーザテストの不具合が再現しないことや,ユーザの挙げる不具合はいずれも軽微なものであることから完成を認め,さらにはベンダ代表者が謝罪したことや調停で譲歩した事実などは完成判断を左右しないとした事例

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