IT・システム判例メモ

弁護士 伊藤雅浩が,システム開発,ソフトウェア,ネットなどのIT紛争に関する裁判例を紹介します。

刑事

プログラムの改変目的と電子計算機損壊等業務妨害罪の成否 高松地丸亀支判令3.1.23(令元わ212号)

社内エンジニアが,社内システムのプログラムを書き換えて退職し,その後動作しなくなったという件について,電子計算機損壊等業務妨害罪(刑法234条の2)の成否が問題となった事例。

コインハイブ事件控訴審判決 東京高判令2.2.7

マイニングツール,Coinhiveをサイトに設置し,閲覧者にツールを実行させていたことについて,不正指令電磁的記録保管罪の成否が問題となった事件の控訴審判決。一審無罪判決から約10カ月たったところ,高裁で逆転有罪となった。弁護人・平野敬先生より判決…

コインハイブ事件 横浜地判平31.3.27(平30(わ)509)

マイニングツール,Coinhiveをサイトに設置し,閲覧者にツールを実行させていたことについて,不正指令電磁的記録保管罪の成否が問題となった事件(控訴審係属中)。

顧客情報の管理(ベネッセ事件刑事控訴審)東京高判平29.3.21(平28う974)

いわゆるベネッセ事件の刑事事件。原審(東京地立川支判平28.3.29)では,懲役3年6月が言い渡されたが,多くの認定の誤りが指摘され,量刑が軽くなった。

顧客情報の管理(ベネッセ事件刑事)東京地立川支判平28.3.29(平26わ872)

顧客情報の持ち出しと名簿屋への販売行為について,不正競争防止法違反に問われた事例(刑事事件)。なお,本件は,控訴され,控訴審(東京高判平29.3.21)では量刑が変更されている。

私電磁的記録不正作出行為の対象 大阪高判平19.3.27判タ1252-174

オークションにおいて成りすまし入札・落札を繰り返した者について,私電磁的記録不正作出及び同供用罪の成否が問題となった事例。

通信の秘密の意義 東京地判平14.4.30(平11刑わ3255号)

コンピュータシステムから電話料金の請求書等の情報を窃取した行為について,電気通信事業者法に定める「通信の秘密」の侵害に当たるかどうかが争われた刑事事件。